ロボット
本当に売れるの?ロボット型電話「RoBoHoN」の価格と普及率やいかに

先日、シャープより発表されたの驚きロボット型スマートフォン「RoBoHoN(ロボホン)」。喋ったり踊ったりと、実に愛くるしい姿で我々を魅了してくれました。
しかしこのロボフォン、「本当に役立つのか」「従来のスマホ以上に売れるのか」と問われれば、疑問符が付かざるを得ないでしょう。
そこで、ロボホンが普及するのかどうか、私見ながら予想してみました。
気になる値段は?
商品として販売される以上、売れ行きを一番左右するのはその値段です。しかし、ロボホンの価格はまだ未定となっており、判明していません。
ただ、推測する事は可能です。
ロボホンをデザインした高橋智隆氏は、2013年にコミュニケーションロボット「Robi(ロビ)」を生み出しています。
これはデアゴスティーニから発売された「週間Robi」を70号まで買うと完成するのですが、その総額は約14万円となっております。
また、スマホの代名詞的な存在であり、先日発売された最新機種「iPhone6s」の価格は86,800円となっています。他社の機種を見ても、スマホの本体価格はだいたい10万円前後です。
これらから推察するに、ロボホンの価格は高くとも15万円前後に抑えてくるのではないでしょうか。
ロボット型のデメリット
「たった1.5倍の値段で手に入る、画期的なロボット型スマホ」と言われても、じゃあ買おうと思うのは、おそらくロボット好きの方だけでしょう。
何故なら、ロボホンは誰の目からも見ても「スマホとしては使いづらい」からです。
まずは電話機能、可愛らしいロボットを耳に当てて話す姿は、子供なら微笑ましいのですが、社会人が外で使うには難しすぎます。
出典:robohon.com/
次に、スマホ最大の特徴であるタッチパネル、これが約2インチと小さすぎるのです。
出典:robohon.com/
2インチは約4cm×3cm、お手元にあるクレジットカードや名刺より、一回り小さいと言えば分り易いでしょうか。メールは勿論、若年層がスマホを使う最大の理由であろうゲームアプリなど、とても快適に出来るとは思えません。
スマホであってスマホではない
散々ネガティブな指摘をしたので、「これはもう売れないだろ……」と思われたかもしれませんが、それは早計というものです。
そもそも、ロボホンを「ロボットの形をしたスマホ」として見るから、駄目な箇所ばかりが目についてしまうのです。
シャープや高橋智隆氏の真意はさておき、個人的には「通信機能を内蔵したロボット」として見るのが正しいのだと思います。
何故かと言うと、ロボホンは「クラウドAI」を搭載しているからです。
これは何かというと、ロボホンがユーザーとやり取りしたデータを、クラウドと呼ばれるネット上の記憶領域に保存し、それを解析していく事でより賢くなる、新しい人工知能の形です。
従来機ではハードの都合で、限られた数しかなかった音声や動作パターンも、ネット上というほぼ無限の記憶領域から、必要な時にダウンロードすれば良いだけなので、永続的に進化していく事が可能なのです。
ポスト「Pepper」
「なんか凄そうだけど、本当にそんなの可能なの?」と疑われているかもしれませんが、実はこのクラウドAI、既に存在しています。
2014年6月、ソフトバンクより発売されたパーソナルロボット「Pepper(ペッパー)」が、これを搭載しているのです。
ロボットとは思えないほど流暢にお喋りし、新しい家族として馴染む姿が人気を呼び、販売そうそう売り切れを起こしたペッパーの秘密は、クラウドAIにあった訳です。
そして、ロボホンにも同様の仕組みが組み込まれているのです。
ただ、ペッパーは基本価格198,000円に加え、基本プラン14,800円×36ヶ月と保険パック9,800円が掛かり、合計で約110万円もするため、おいそれと手の出せる代物ではありません。
対するロボホンはまだ未定なものの、おそらく15万円前後。スマホ特有の分割払いを利用すれば、十分手軽に購入できるでしょう。
誰にでも手が届き、一人に一台を目指した、進化していく新たなコミュニケーション・ロボット。それこそがロボホンの担う役割なのではないでしょうか。
まとめ
ロボホンの発売日は2016年前半の予定という事で、あと1年と待たずにその姿を現します。
その時、ロボット業界と私達の生活がどう変わっていくのか、想像するだけで胸が弾みますね。
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