ロボット
その数1万5千台!Amazon の倉庫ロボットが凄すぎる!

世界最大のネットショップ「Amazon 」、何でもある莫大な商品数と、即座に届くお急ぎ便のサービスなどが便利で、ネットユーザーなら誰もが一度は利用しているのではないでしょうか。
ただ、利用者の増大に伴って、Amazon の倉庫で働く人々の負担も、劇的に増えています。
1日10時間以上の労働で、商品を探し回るために、20~30kmも歩くと言われています。これはAmazonの本社があるアメリカでの話ですが、ワーカーホリックと言われる日本人から見ても、ブラック企業としか言いようのない、辛い労働環境です。
ですが、それも既に一昔前の事。Amazonでは今、労働者の負担を軽減するために、素晴らしい物が採用されています。
それは無休で、疲れを知らず、文句も言わずに働き続ける理想の労働力、1万5千台もの倉庫管理ロボットです!
コンパクトでハイパワー
それがどのようなロボットなのか、まずは下の動画をご覧ください。
大型化したルンバのような、可愛らしい外見に反して、ロボットは320kgまで持ち上げられるパワーを発揮し、棚ごと商品を運んできます。
そして、作業員が必要な商品を取ると、棚を元の場所に戻すか、次の人の元に運んでいくのです。
倉庫内での集品作業(ピッキング)は基本、下記のような手順で行います。
- 集める商品のリストを受け取る。
- リストを元に、倉庫内を歩き回って商品を集める。
- 集めた商品が合っているか検品し、梱包する。
この手順の中で、もっとも時間が掛かり体力も消耗する2番目を、全てロボットが担当してくれる訳です。しかも、ロボットは全てネットワークで管理されており、人間のように持ってくる商品を間違える事もありません。
これにより、労働効率が従来の2~4倍にまで跳ね上がったそうです。
配送コスト削減
このロボットを開発したのは、2012年に7億7,500万ドル(約920億円)でAmazonに買収されたKiva Systems社(現Amazon Robotics)です。
約920億円はあくまで買収額ですから、1万5千台ものロボットと、それを運用するためのシステム構築に、いったいどれだけ巨額の資金が投じたのか、想像もつきません。
しかし、Amazonがこれほどの巨額を投資してまで、倉庫ロボットを採用したのには訳があります。それはずばり配送コスト!商品のピッキングにかかる人件費などが、とんでもなく高いからです。
ロボットを導入する前の2013年など、配送コストが86億ドル(約1兆円)も掛かったのだそうです。
このままでは、売り上げによって得る利益よりも、配送コストによる支出の方が多くなり、赤字になってしまう。そんな危機を回避するため、一度システムを構築してしまえば、修理費などを含めても格段に安上がりな、倉庫ロボットが開発されたのです。
労働者の不安
さて、この倉庫ロボット、Amazonという会社には素晴らしい利益をもたらしましたし、技術の発展という意味でも、多大な貢献をしたと思います。
ですが、一つ大きな問題も起こしました。それは「ロボットに仕事を奪われ、失業者が増えるのではないか」というものです。
そもそも、前述のようにAmazon倉庫の作業が過酷だったのには「だれほど辛くとも、仕事を失い飢えるよりはマシ」と思いつめるほど、アメリカ全土で失業者が増大しているという背景があります。
「そんな所にロボットが現れたら、さらに失業者が……」と不安になりますが、今の所は問題ないようです。
ロボットが棚を運んできてくれるとはいえ、そこから商品を取り出し、箱に詰める作業は人間の手で行わなければなりません。そして、ロボットを導入してもまだ人が足りないほど、Amazonの利用者が増加の一途を辿っているのです。
特に本社のあるアメリカでは、売上が年々増大、つまり利用者の増加が顕著に見られます。このままAmazonが成長を続ける限りは、ロボットと労働者の対立を心配せずとも大丈夫そうです。
まとめ
この倉庫ロボット、あくまで米Amazonでの話であって、日本のAmazon倉庫ではまだ採用されていないようです。
とはいえ、そう遠くない未来、私達の手元に送られてくる商品も、ロボットが運んだ物になるのかもしれませんね。
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